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20220817 ドローンによる電波特性調査

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今回は千葉にある茅葺屋根の古民家を対象に、電波特性調査を行いました。 ドローンを地面から 15m の位置に飛ばし、動画をリアルタイムで送信するために使用される 2.4GHz 帯の電波を受信機で受け取り、Keysight Fieldfox ハンドベルト・アナライザ ( 最大測定可能周波数 26.5G H z ) を用いて電波の電力を測定します。さらに、屋根がない状態と屋根がある状態を分けて測定を行い、減衰した量を比較することで、屋根による電波の減衰量を算出します。     https://sites.google.com/view/dlab-challenge/research?authuser=0 その結果、まず屋根がない状態では、ドローン から送出された電波が-68.54dBmの電力で受信されました。 対して、屋根がある場合では、電波が -86.35dBm の電力で受信されました。両測定値の差は17.81dBであり、 これは屋根によって電波が約 1/60.39 程度減衰したと捉えることができます。 調査の様子は、以下のyoutubeからご覧になってください。   画像をクリックするとyoutubeに移動します  

20220810 建築材料電波特性測定

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20220810 建築材料電波特性測定 今回は、 3 月に行われた測定に続き、材料の組み合わせや木材の含水率による電波特性の調査を行いました。測定した結果の一つを紹介します。   石膏ボードt12+スタイロフォームt30+構造用合板t12 上の写真のように、厚さ 12mm の石膏ボード、 30mm のスタイロフォーム、そして 12mm の構造用合板といった異なる材料の層を重ねた壁に対して、 2.4GHz 帯の電波特性を測定しました。 測定結果から分かったことは、この構造において 2.4GHz 帯の電波が約 20% 減衰することです。 この測定は初歩的な結果を示している可能性があり、さらなる詳細な研究や実験が必要となります。異なる材料の組み合わせや厚さ、材料同士の間隔などの要因を変えて実験を行うことで、より広範な情報が得られるかもしれません。また、他の周波数帯域でも同様の調査が行われると、異なる結果が得られる可能性も考えられます。

20220722 ドローンの周波数測定

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今回は、小金井にあるNICTでドローンの周波数を測定しました。 産業用ドローンでは主に2.4GHz帯の周波数が使用されているとされています。この2.4GHz帯の電波を利用して、ドローンのコントローラーでドローンを操縦したり、ドローンに搭載されたカメラから送信される映像を受信することができます。 実験にドローンに搭載されたカメラから送信される電波をNICTのシールドルームで測定しました。 シールドルームは、外部からの電波を遮断し、同時に内部からの電波が外部に漏れないようにするために作られた特殊な部屋です。 ドローンから送信された2.4GHz帯の電波は、受信器と接続された測定器を通じて電波の挙動を観察することができます。その観察結果をYoutubeにアップロードしました。 以下のリンクから動画をご覧いただけます。ご確認ください。 画像をクリックするとyoutubeに移動します

20220722 建築材料電波特性測定

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今回はTHz帯のおける建築材料の電波特性の測定した結果をご紹介します。テラヘルツTHZは電波と光の間にある、まだ未開拓の電波の領域です。 テラヘルツの周波数領域 測定は東京都小金井市にあるNICT_情報通信研究機構に訪れて行いました。 上・下:THz帯測定機器の様子 写真のように、合板、ガラス、タイルシートなど30種類以上の建築材料を30mm×30mmサイズで切り出し、その試料を機器に入れて測定を行いました。

20220308 建築材料電波特性測定

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この記事では、東工大DLab challengeの実験の様子を紹介します。 実験に用いた建築材料 初めに実験した建築材料です。写真のようなさまざまな建築材料について、電波特性の実験を行いました。 壁は木造を想定しています。壁の外側から、金属サイディング、胴縁、防水シート、構造用合板、機密シート、断熱材、機密シート、石膏ボード、壁紙まで、さまざまな建築材料について測定を行いました。 電波は現在wifiで使われている2.4GHz帯と、これから5Gで活躍する24GHz帯で測定しました。詳しい測定方法については、 こちら を参照してください。 例えば、針葉樹構造用合板(t=12.5mm)の場合、2.4GHz帯では35%程度の電波の減衰が、 24GHz帯では60%程度の減衰がみられました。 電波の周波数が高くなればなるほど、遮蔽物による減衰率が高くなることがわかります。 他の材料についても、これからどんどんアップデートしていきます。